なんで左利きになるの？

なぜ、左利きのこと右利きの子がいるか。

はっきり言って、理由は未だわかっていません。

左利きは遺伝である、
利き手は生まれる前に決まっている、

どれも推測の域をでません。


ただし、はっきり言えることは

利き手は親の育て方によって決まるものではない、
ということです。


なぜ断言できるかというと、
私と、家族という実例があるからです。


うちの両親は右利きです。
おそらく、祖父母も。


私が幼い頃、鉛筆や箸を左手で持つのを見て、
母は右利きに矯正しようとしました。

私は昭和の終わりの生まれ、
子供が左利きだったら矯正する(右利きに直す)、という風潮が残っていた時代です。

しかし、いくら母が教えても私の左利きは直りませんでした。


それから母は私含め4人の子供に恵まれましたが、
第一子の私の前例があったため、
ほかの子供たちに利き手の矯正をしようとはしませんでした。


にもかかわらず、第二子、第四子はごく自然に右利きに。

第三子に至っては筆記は右手、箸は左手という特殊な使い方をします。
(なぜ逆では駄目なのか、本人にもわからないようです)

母は、(私への矯正はともかくとして)子供たちに同じように
鉛筆や箸の持ち方を教えていたはずです。

そのうえ、我が家は実は４姉妹です。

環境、性別による育て方の違いはなかったにもかかわらず、
家族で純粋な左利きは私だけです。


ですから、子供が左利きなのは
親の育て方が他と違う、とか

ましてや育て方が悪い！などということでは絶対にないはずです。


もちろん、親が無理やりにでも
子供を右利き(場合によっては左利き)にしようと
強要するのなら話は別でしょう。

しかし、先に書いたように、
利き手が決定するメカニズムは未知のものです。

もしお子さんが幼い私のように
矯正を試みても利き手が直らないというなら、
自然のまま育てる、
というのもひとつの選択かと思います。


私自身、それで満足して生きていますから。




左利きの人々 中経の文庫 / 渡瀬謙 【文庫】